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2013年12月2日月曜日

天久宮

若狭の北側、泊を越えたもう少し向こう側、外人墓地の裏あたりにあるのが、天久宮(あめくぐう)です。

「琉球国由来記」によると、こんな話が残っています。

昔、近くの銘苅村に翁子という者がいて、夕暮れ時、近くの天久野から立派な法師が美しい女性と降りてくるのを見た。その山の中腹には小さな洞窟があり、湧き水が流れていた。翁子が法師に「あの女性は何者か」と聞くと、法師は「自分は山の中腹に住んでいるが、女はこの森に住んでいるものだが、名前は知らない」と答えた。ある時、女性の姿を見かけた翁子は不思議に思い、後をつけてみると、ちょうど洞窟の所でその女性は消えてしまった。驚いた翁子は時の首里城へとそれを伝えた。それを聞いた王府は、役人を使わせて、それが事実かどうか確かめようとした。試しに火のついていない線香を役人が洞窟にお供えしてみると、自然に火がつき、燃え始めたので、王府はそこを神聖な場所として定め、社殿を造営して祀ることにした。

その後ご神託があり、「我は熊野権現なり、衆生の利益のために顕現した。女人は国の守護神弁財天なり」と言われた。

この話が天久宮の創世神話となって現在まで語り継がれています。

住宅地の中にあって少し見つけにくいかもしれませんが、泊外人墓地の向かって右側の道を進んでいくと、途中の道を左に曲がると見つけられると思います。

鳥居はこんな感じです。



鳥居の敷地内にあるウタキです。



一番下に降りた場所。別名天久ウタキともいうようです。




すぐ横には真言宗の聖現寺もありますが、天久宮は沖縄戦で一度消失し、別の場所にあったのが、戦後再びもとの場所に移築されました。

1400年代に創立されたといわれる由緒ある場所です。ぜひ訪れてみて下さい。