ページ

2025年12月4日木曜日

全国パーラー公民館サミット 報告⑤まち歩き

11月22日(土)から24日(月)三日間にわたり全国パーラー公民館サミット・イン・那覇を開催しました!

今回は、24日に開催されたまち歩きのリポートです。

①体験!パーラー公民館のリポート
②事例報告のリポート
③ラウンドテーブル
④対談

最終日24日(月・振休)は、若狭公民館周辺のまち歩き。
NHK「ブラタモリ」でも案内役を務めた古塚達朗さんが、地形・歴史・暮らしを紐づけながら案内してくださいました。

この日は若狭公民館を出発点に、サミット登壇者を含む30名あまりの参加者とともに、地域の歴史をたどる「若狭まちあるき」が行われました。


若狭公民館玄関前で出発式!テレビの取材もきてました。


古塚達朗さんにより、専門的な知識とユーモアをまじえ、約3時間のコースをゆっくり歩きながら、8か所の史跡をめぐりました。
予定の2時間を大幅にオーバーしてしまいましたが、学びと発見の多い濃密な時間となりました。

車社会の沖縄では、なかなか歩いて地域に触れる機会がなく、県外の方はもちろん、地元の方ならご存じのことも多い中で、私(川満)は「こんな場所があったんだ」と驚きの連続でした。

住宅地の陰にひっそりと佇む碑石や、気づかずに通り過ぎてしまうような場所にも立ち寄り、私たちが“いまここにいる”ことが、長い歴史の積み重ねの上にあると実感させられました。

特に印象的だったのは、袋中上人行化碑でのエピソード。
17世紀初頭、袋中上人が琉球に滞在し、仏典を踊りながら唱える「念仏踊り」を伝えたとされる話は、現在のエイサーの源流とも言われ、文化がどのように形づくられていくのかを感じさせてくれました。

また、辻の町で語られた「ジュリ」の歴史も胸に残りました。
琉球王国時代、家庭の事情で売られてきた娘たちは、辻の花街で接待のために料理・三線・踊りなど多くの芸事を磨き、独自の文化を築いていたそうです。華やかさの裏にある、当時の社会背景や女性たちの力強さにも思いを馳せる時間となりました。

辻(辻遊廓開祖の墓)うないみやらびぬ里


さて、皆さんはいくつ知っていますか?

今回は、以下の8か所をめぐりました。

  1. ゆーちぬさち址

  2. 若狭町村学校所跡(役所跡)

  3. 久米至聖廟(孔子廟)

  4. 袋中上人行化碑

  5. 辻遊郭開祖之墓

  6. 天尊廟・天妃宮

  7. 臺湾遭害者之墓

  8. 火の神 若狭町シーサー

今回のまちあるきは、パーラー公民館のルーツでもある若狭公民館が「どのような地域に立ち、どんな歴史とともにあるのか」を参加者と共有する機会でもありました。
公民館という“場”を考えるうえで、地域そのものを知ることの大切さをあらためて感じました。


私は記録写真に集中していたため、古塚さんのお話をじっくり聞くことはできませんでしたが、次はゆっくり時間をつくり、同じコースを歩きながら、自分のペースで若狭の歴史を味わってみたいと思いました。(川満)