1月28日〜29日の日程で「なは防災キャンプ'23冬(松山公園)」を開催しました!会場は若狭地域で津波一時避難場所となっている『松山公園』です。
桜が咲いていました |
比較的、高台で地盤も硬いことから津波警報が流れると津波から一時避難する場所となっています。
11月に行われた総合防災訓練(その報告ブログはこちら)でも参加者からの振り返りで意見があり、
・指定避難所の天妃小学校へ移動が困難な場合は一時避難している箇所で止まる選択もあるだろう
とのことでした。
高齢者や赤ちゃんなどの介護や支援が必要で移動が困難な場合は一時避難場所での滞在も考えられることから松山公園での宿泊も考えることができます。
防災さんぽや一泊2日の宿泊を通して、松山公園内に備えられている資源と課題について学びました。
まずは、「防災キャンプ」ってなに?という人もいると思いますので、簡単に説明します。
防災キャンプとは「防災訓練」と「キャンプ」をかけあわせて、宿泊しながら擬似避難体験をしようという企画です。
防災キャンプには3つのルールを設けています。
①自己完結
②シーズン毎にやる
③できれば宿泊する
日帰りの訓練だと、終わったら帰宅してお風呂に入り、ご飯を食べますよね。では宿泊となるとどうでしょう?
防災キャンプでは、公園など避難所になるような場所で過ごすためにはいったい何が必要なのか、自分で考え、そして季節に合わせてどのように過ごすかをそれぞれ考えてほしいという狙いがあります。
そして宿泊体験を通して様々なことに気づき、今後に生かしていくことを1つの目的としています。
まず、最初は受付にて防災キャンプを行う上で大切にしている「もしもカード」や「わたしにできること」を参加者に書いてもらいました。
受付は出張パーラー公民館 |
「もしもカード」は自分のことや家族との決まりごとなどを書くことにより、普段からイザ!という時の対応を考えてもらうことをねらいとして記入してもらいました。 さらに、避難所でのニーズ(避難者に足りない物や知識・手助け・etc...)と「私こんなことができます」(避難者ができること、例えば英語ができます、とか、医者です、とか、お手伝いができます、etc...)について、受付にて申告していただき、その内容を掲示・マッチングを行いました。 |
わたしにできること、わたしのこまりごと |
防災さんぽ
松山公園を参加者と一緒に散歩をしながら、公園内の防災機能について学ぼうと防災士・災害ソーシャルワーカーである稲垣 暁 氏をガイドに行いました。
松山公園は大昔は孤立した島だったそう。そこから埋め立て化が進み今の那覇市になりました。
防災さんぽ前に稲垣さんから松山公園についてのアドバイスがありました。
・津波避難一時避難場所になっていますが、標高は15m以下になっています。今では公園より高い建物は多いので、建物内にいる方は垂直避難(屋上に上がる)などの避難するなど様子を見ながら行なって欲しい。
・公園に避難した後も注意しておき、近くの那覇商業高校へ避難する用意もしておいたほうが良い。
・災害時に避難所や建物内は避難者で溢れ、屋根がある場所には人がいる状況になる、公園での宿泊は実は最後の選択だったりする。
・災害時は遺体安置所が決まるまでの仮安置所として公園が活用された事例がある。
・災害時は大火災があったが、公園内には火災は燃え広がらなかった。
・公園では炊き出しや、物資配給場所・支援の拠点となる場合が多い(人が集まりやすい、ガレキなどが落ちてくる心配がない)。
・公園での支援のやり方は多様で、マッサージや紙芝居を読みきかせがあったり、法律相談所を作ったりなどがあった。
災害時に高齢者や障がい者の方々も避難所に入れずに多く避難していたのですが、特に多かったのが、外国籍の方々が公園に避難していたそうです。同じ国の方々で集まり、避難していると別の国の方々との衝突なども起きたこともあるとの話がありました。
レポート二では、今回初めて那覇市から特別に許可をいただき、公園内にて焚き火実証実験を行いながらの振り返り、夜のテントや持ち出し品などを書いていきます。
レポート二は(こちらから)
レポート三では、2日目のラジオ体操、朝食そして、一夜を通しての振り返りを行っています。
レポート三は(こちらから)
なは防災キャンプに取材がきていました。
2月14日午後6時55分放送のQAB「17のたね」(番組HPはこちら)の取材が来ていました。
見逃し配信は(こちらから)
NPO法人地域サポートわかさと防災キャンプに関して放送されます!
報告動画を作成しました(こちらから)
主催:NPO法人地域サポートわかさ / 那覇市若狭公民館
共催:一般社団法人災害プラットフォームおきなわ
助成:おきぎんふるさと振興基金