2019年11月19日火曜日

シニア学級「終活のすすめ」

シニア学級 「終活のすすめ」

11月6日(水)、13日(水)の2回シリーズで開催いたしました。

「終活」という言葉が浸透し始めてはいるものの、脳裏に浮かぶのは「死ぬための準備、縁起が悪い」…と、負のイメージがある方が多いと思います。

今回のシニア学級では、「終活」の負のイメージを払拭すべく、「終活」がなぜ必要か?を専門の先生をお招きしてお話を伺いました。

№1 ~エンディングノート活用法~

講師:長谷場 咲可 氏  (株)総合葬祭はせば  上級終活カウンセラー

現在の日本は、なんと4人に1人が65歳以上の超高齢社会!
また、核家族化の増加に伴い単身の高齢者世帯も増え、その昔「死」は地域の問題だったのが、いまは家族、個人の問題となっていて自分の「死」に自分で向き合う時代と言われているとのことです。なんだか悲しいような…

高齢者といっても現在の65歳は活き活きとして若い、人生100年時代と言われているようにより充実した余生を過ごすためにも終活がおすすめです。

始めに、終活クイズ!! 終活にまつわる知っておきたい情報を○×式で学びました。
遺言のこと、相続のこと、供養の事…

 なんと、全問正解した方もいらしゃいました。

          
こちらが当日使用した「エンディングノート」表紙には「My Life~あなたの人生をよりよく生きるための終活ノート~とあります。

気になる内容はこちら↓

第1章「私のこと」
 生い立ちからこれまでの成長期ごとの思い出、学歴、職歴、好きな音楽、家族のこと、お世話になった人など書き出すことで、人生の棚卸となり自分を見つめることができます。

第2章「身体のこと」
現在の健康状態やかかりつけ医、もしも意思表示ができなくなった場合、介護状態になってしまった場合、事前に意思を記すことで思いを共有でき家族の戸惑いも軽減されるはずです。

第3章「財産のこと」
預貯金や負債(借入)生命保険や年金情報、定期購入している物(健康食品や化粧品など)また、携帯電話やパソコンの処分方など細かく記入できる欄があります。
遺言についても、遺言書の存在や種類、保管場所をご家族に伝える手段をとってなければ、その遺言も誰にも知られないままになってしまいます。

第4章「葬儀・お墓のこと」
葬儀方法、宗教、戒名、遺影写真についても考え備えておくことで、残された家族の負担も軽減され後悔のない人生の幕卸ができると思います。

第5章「大切な人へ」
普段は気恥ずかしくて口にできないけれど、伝えたい思い、感謝の気持ちを書き記すコーナーです。

第6章「これからの自分」
今後の生き甲斐のため、今一度自分を見つめます。
好きな食べ物、好きな場所、好きなこと、チャレンジしたいこと、会いたい人等...わくわくする出来事を書いてみましょう。



№2 ~生前整理~ 

講師:与那嶺 えりか 氏  ずぼらイズ (整理収納アドバイザー)

必要な物、不要な物の整理をすることで安心、安全、さらに快適に過ごせる方法をアドバイスしていただきました。


生前整理とは・・・
大切な物を見つけること、大切なことに気づくことだ
片付けとは・・・
学ぶものだ! 
片づけは育ってきた環境の中で自然と身に就くもの、という認識しかなかったので、
「学ぶもの」という言葉は印象的でした。
皆さん、真剣な表情で聞き入っています。


生前整理はなぜ必要か?

一番は、残された家族のため!
大切な人を失った悲しみに暮れる中、家族に後始末を丸投げすることになります。
生前整理をしておくことで残された家族の負担軽減になりトラブル回避にもなります。

①今、困っている事・解決したい事は何ですか?
②これからどんなことをしたいですか?
③今日、自宅に帰ってから何をしますか?
↑ワークシートに記入することで目的が明確になってきますね。

整理のコツ

先ずは、手軽にできる場所から…労力をマンパワーに使ってしまっては逆効果。
30分以内に片付けできるのがベストだそう。
また、物をすべて出して広げて眺めると判別がしやすいとのこと。
そこから、使っている物、手放すものを分けることになりますが、実際に手放すとなると「勿体ない精神」が邪魔をして結局は捨てることができない…

そんな時のために「迷い箱」を準備するそうです。この迷い箱に入ってしまった物たちは、普段の生活スペースから切り離し保管します。そうすると、迷い箱に入った物が時間の経過とともに要らない物の認識に変わり処分しやすくなるそうです。

※「もったいない」の語源は仏教用語の「物体(もったい)」を否定する語で、物の本来あるべき姿がなくなるのを惜しみ嘆く気持ちを表しているという説が。。。使われてこそ価値があるということなのですね。



手放しにくいものベスト④
1位 写真(思い出がいっぱい、人が写っているので捨てられない…)
2位 着物(高級品、子や孫など若い世代に価値が伝わらない…)
3位 食器類(お客様用に保管、まだ使用できるなど…)
4位 趣味のもの・コレクション↓

まずは整理、物を減らす事の習慣づけに…↓


⤵ 捨てるためのヒントがこちら ⤴ 









掃除は祈祷代わりそーじぇーちとーがーい)

意味:掃除をして清潔にする事は、福を呼び神仏に祈るのと同じこと

↑沖縄のしま言葉を紹介していただきました。
与那嶺えりか先生のお祖父様の口癖だったようです。

家の中がすっきり片付くと晴れやかな気分になります。さらに笑顔も増えて幸せが舞い込んでくるでしょうね(^^)
また、物の定位置も分かり安全で暮らしやすい我が家になること間違いなしですね。

参加者の声
       ・終活に対しポジティブになりました。
     ・エンディングノートと聞くと死を迎えるまでの残りの時間を記す日記と
      思っていたが、若い元気なうちから書くことで明るく希望が持てるので
      は、と思いました。
     ・残りの人生が楽しく子どもたちに負担のないようにしたい。
     ・終活とは何?人生の終わり?そうではなかったのでとても楽しかったです。
     ・「後悔しないための習慣」意識して生活していきたい。
     ・毎日3つの片付けをすること。
     ・片付けは学ぶもの、という視点は新鮮だった。                  などなど

🌸講師の長谷場先生、与那嶺先生、貴重なお話をどうもありがとうございました。

ひとりひとりのかえがえのない人生、より充実したものであって欲しいと願っています。