12月3日(土)に那覇市総合防災訓練事後ワークショップが那覇市津波避難ビルにて行われました。
11月5日(土)に行われた那覇市総合防災訓練報告は(こちらから)
総合防災訓練に参加した方や先月終了した「わかさ防災教室」(詳細はこちら)の受講者も一緒に約20名の参加者がいました。
まず最初は防災訓練の流れやアンケート結果の発表が行われました。
私たちが参加することのできなかった津波避難ビルで行われた遺体安置所設置運営訓練の様子なども紹介され、災害時を想定した遺族役の方の相談窓口から案内、その後の動きなどを確認したとのことです。
アンケート結果報告では、アンケートに回答したほとんどの方が防災訓練に初めて参加したとのことや、津波避難経路や施設を知らなかった人がほとんどという結果となり、今後も防災訓練を継続して続けていく必要性が明らかになりました。
良かった点
・延べ700人が参加した訓練となり、多くの地域の方々が防災訓練を体験できた
・津波の危険性を確認できた
・津波フラッグを認識できた
・高台に逃げた後に避難所まで行けた初めての経験となった
・災害に備えて家族や友人と話あっていきたい
悪かった点
・地震発生から津波避難まで間延びした時間があった
・地震警報から避難まで時間がかかりすぎた
・誰が主体になっているかわからず混乱した
今回の総合防災訓練を通して那覇市防災機器管理課からの今後の対応
那覇市防災危機管理課 屋良課長 |
行政の今後の対応
・防災無線が聞こえないという声があったことから、防災無線の改善
・那覇市のポータルサイトや防災アプリのインストールの推奨
これからの課題
・建物と歩道がすごく近いので歩道を避難するのは困難な場合がある
・少しでも楽しく非常食を食べれる工夫
・住民主体型(まち協や自治会)の避難所運営に変えていく工夫
・避難所受付に時間がかかりさばくことができない
・避難した住民が自分たちでテントなどをたてるなど、お客さんにならないように工夫
などがあげられ、次の防災訓練に活かせる課題があげられました。
次に参加者で総合防災訓練について振り返り、グループごとに発表しました。
ふりかえり
避難について
・避難途中で瓦礫などの障害があり、道を戻る際は次にくる方々が同じ道を辿ることがないように印などを置く工夫が必要になるだろう。
・指定避難所に向かうのではなく、避難者の状況をみて、津波避難ビルに留まったり、途中の松山公園などに避難する考えもあった。
・指定避難所へ避難するタイミングで別の方がきて、避難するタイミングが遅れた、案内も地声だったため遠くにいる人には聞こえなかった。
・避難は歩道がせまく、看板などが落下してくる可能性がある。
・子どもと一緒に避難したが、子どもは興味があるところにすぐ行ってしまう。
・曙地区では自作の津波フラッグを作り誘導した
・曙タワーの避難はエレベーターを使ったが、高齢者は階段避難は難しい。
避難所について
・避難所2階へは車椅子は階段で人力で運ぶ必要があるが、車椅子の運び方がわからない(大人の方の力が必要)。
・今回の避難所では配給的な感じでカレーを配ったが、お湯などをセルフで使うやり方でもよかったのではないか。
・調理場の場所が階段で降りて、また登るので、大変だったとの声があった
・避難所のグループわけ(地域や学校、家族ごと)などでわけられるのではなく、先着順だったため、顔見知りの関係が作りにくかった。
・協力者受付ブースを作り、避難者を支援者にする工夫。
・Wifiなどの設置をして、誰もが情報を発信・受け取れる環境づくり。
・大きなスクリーンを設置して今どこで何が起こっているかを表示する(外国語対応も兼ねて)
曙小学校区まちづくり協議会では独自のレポートを作成していました。 |
ペット避難に関しての避難と避難所の意見として、一般社団法人人も犬も猫も幸せなまち創り隊 Okinawa代表理事の畑瀬裕子さんよりいただきましたので、共有します。
琉球大学 神谷先生 |
最後に琉球大学の神谷先生より総括として、小学校避難では高学年が低学年と手をつないで避難すると声をかけあい無事に避難できた役割を与える大切さや、普段の生活の中に防災を取り入れることを意識するために日頃から考えていこうなどのアドバイスをいただきました。
事後ワークショップの意見やアイディアが次の防災訓練や地域の取り組みに活かしていけるようにしていきたいと思います。