2022年11月11日金曜日

令和4年度 那覇市総合防災訓練 若狭公民館参加しました

11月5日(土)の津波防災の日に行われる那覇市総合防災訓練に地域住民・防災士・消防団・行政の方々が参加しました。

10月12日(水)に行われた第3回防災寺子屋 那覇市防災危機管理課 源河氏「那覇市総合防災訓練について」の報告は(こちらから)

10月15日(土)に行われた那覇市総合防災訓練事前ワークショップについては(こちらから)


11時ちょうどに屈みだす参加者(若狭公民館3階)

11月5日(土)11:00に沖縄本島南東沖地震三連動(約100Km)を震源とする強い地震が発生。そこから若狭地域を中心とした地域に3〜5mの津波第一波が来る想定で行われました。

津波来襲時の一時避難所として指定されている若狭公民館は、地震が起こった後に参加者が津波の来襲から一時的に避難するために4階の屋上へ避難する想定となっています。


11時同時刻 波の上ビーチにて


防災無線で避難を呼びかける放送が流れていますが、動画で観てもらうとわかるように防災無線が何かを呼びかけてるのはわかるのですが、内容はよくわかりません。終了後地域の方からは「全く聞こえなかった」という声もあり、今後の防災無線の設置場所について協議の必要性がでてきました。


携帯でも大津波警報がエリアメールで一斉通知があり、緊張感がある訓練になりました。




波の上ビーチでは大津波警報が発表されて、津波フラッグが振られました。






津波フラッグは海で泳いでいる人や、難聴者・外国人など、避難放送が聞こえない、もしくは聞くことが困難の方のためにあります。
こちらの旗がふられると津波が来る可能性があると周囲の人に伝えることができます。(詳しい情報は気象庁から


波上宮に避難する参加者

各一時避難所と連絡を取る那覇市防災危機管理課  屋良課長


その頃、一時避難所とな若狭公民館では那覇市消防団の方々が他の避難所と連絡しながら、集まってきた避難者の数や男女数、年代などを報告しています。

時間帯と避難者数を確認する消防団の方々

津波一時避難予定場所の若狭公民館の4階にも上がりました

浮かび上がった課題

・防災無線が聞こえず避難指示が周辺地域に届かない

・歩行可能な方しか一時避難所の4階に上がることしかできない

・避難した方々をまとめる人がいない(今回は那覇消防団の方々がいた)


12:00~津波警報解除ということで、一時避難所の若狭公民館から指定避難所である天妃小学校へ移動する訓練へ。


若狭公民館から松山方面大通りへ

地域包括支援センター前(交差点)

松山公園を東町へ向けて歩いていきます

今回の避難ルート(約20分ほど時間かかりました)

12:30~指定避難所である天妃小学校に到着しました


避難所へ入る前に手指消毒 → 靴消毒 → 必要書類受付(住所・名前・家族構成など)→ パーテーション(待機場所)へと案内となりました。

①手指消毒

②靴消毒 

③必要書類受付(住所・名前・家族構成など)

④ パーテーション(待機場所)

上から見た待機場所


一連の流れの動画は(こちらから

指定避難所である天妃小学校体育館にはバリアフリー環境整備面で、車椅子や高齢者、ペット避難者には受付へ向かうまでの課題が浮き彫りとなりました。

受付へ向かうまで
・車椅子は手で2階にある避難施設まであげないといけない。
・高齢者も同様に2階まであがる必要がある。
・ペット避難場所と避難者の受付が別のため、ペット同行避難者は一度ペットの避難受付後、一般避難受付へ向かう必要がある。
・避難所へ入るための靴袋を一人一枚配布しており、災害時は同様の対応は困難。
・主な出入口が同じのため、車椅子や高齢者が階段の上り下りをしていると他の避難者の誘導を止めないといけない。

要配慮者1人には支援者2人と消防団1人で対応

パーテーションが足りず椅子で待機する子どもたち

ペット避難箇所


受付にて
・早めに来た個人が1つのパーテーションを専有しており、後からきたグループがパーテーションに入れない事態が起きた。
・1つのパーテーションに大人4名が入るようになっており、初めての方と同じパーテーション内で過ごすことになった(男女混合)。
・後で、家族やグループの方がきても、カウントしているため、家族と同じパーテーションに案内できないと伝えられ困惑した。

こちらのスペースを大人四名で避難しました


車椅子の方を避難所へ移動する訓練の様子

避難所内にはキッズスペースや授乳室の共有スペースもありました。

キッズスペース

舞台放送室が授乳室となってました

2階からみた天妃小学校の避難所
給水車

天妃小学校前には那覇市上下水道局から応急給水車が到着。
避難している方々に給水が始まりました。給水バッグが支給され、おぶる形で水が運べ、両手を食料や支援物資を持つことができます。バッグは再利用することも可能です。



給水する避難者

背負うとこんな感じ

食料支援

消防団と那覇市防災女性部の方々が配布

食料支援は各パーテーションブースの列ごとに行われ、なるべく混雑をさける工夫をしていました。
感染症対策も兼ねた食料支援を検討し、お湯でアルファ米を戻して、パックのカレーをお湯で温めて配布する形でなるべく共有する食器や料理器具やないようにしています。


避難所運営委員会議


避難所となっている体育館の舞台では、ランダムで集められた避難者と防災危機管理課、消防団の方々と共に避難所の運営委員会議が行われました。
こちらでは、避難者の代表と行政とで現状を把握して、今後の方針などを調整していく会議となっています。
今回はペット防災について日差しがずっと当たってしまうところがあるや、避難者がパーテーションに入れないなどの問題点があげられ、模擬会議でもさまざまな意見や課題が交換できました。




水消化器訓練


那覇市消防団の方々が水消化器をセットしてくれて、子どもたちや参加者に消化器の使い方や消化の仕方を教えていました。

災害支援車(電力供給車)


避難所運営に必要な空調設備や調理などの電力はこちらの災害支援車で供給していました。
こちらはガゾリンでも走行可能で2台をピストンすることができれば、継続的な電力供給が可能となります。

盛り沢山な総合防災訓練ですが、15時に終了となり、参加者には防災で使えるボトルや防災7点セットが配布されました。
参加された地域の皆様、専門学校の皆様、行政の皆様、企業の皆様、おつかれさまでした。



12月3日(土)に行われた訓練事後ワークショップの報告は(こちら)