2023年11月20日月曜日

なは防災キャンプ'23秋(那覇市立天妃小学校)(2023.11.02~03)レポート4

 2023年11月2日(木)~ 3日(金)に「なは防災キャンプ'23秋」が開催されました。

場所は『那覇市立天妃小学校』です。今回の防災キャンプは令和5年度 地震・津波 避難訓練 那覇市総合防災訓練の一貫で開催されました。

レポート1では防災さんぽと振り返りを行いました(こちらから

レポート2では那覇市防災危機管理課が準備した避難所開設セットを使用して、避難所運営を住民主体でできるかを検証していきいます。こちらから

レポート3では2日目の朝から振り返り。(こちらから

レポート4では防災✖️演劇ワークショップの様子をお届けします。


昨年度も行われた防災✖️演劇ワークショップの様子は(こちら


昨年同様、株式会社TEAM SPOT JUMBLEさんと名桜大学の松下先生の全面協力のもと、行われました。ありがとうございます。

まずはアイスブレイクで全体の一体感を深めていきます。



大人の皆さんがとても楽しそうにしているのがとても印象的です。



その後は各グループに分かれてのグループワークです。
それぞれが選んだ事例をもとに演劇を考えていきます。事例でわからない器具や症状は専門家である松下先生に尋ねながら、演劇のアドバイスは劇団の方々にリードしてもらいながら行いました。





どの役をやりたいかを挙手で決めてみたりしています。


事例をみんなで読みながら、内容の理解を深めているグループもありました。


グループで話し合いながら、観ている人たちに伝わりやすい演劇を行う上で、医療的ケア児についての話も行っていました。






各グループの発表を動画でまとめています。


グループ1の発表(こちら

まぁちゃん、女児、2 歳は、生まれつきの病気のため、気管切開を行い、人工呼吸器をつけています。そのため、1 時間おきの吸引が必要です。また、経口摂取もできないため、胃瘻から栄養剤を 1 日4 回、カンガルーポンプを使って 1 回 1 時間かけて注入しています。まぁちゃんは、人見知りが激しく、知らない人の中にいると大泣きをします。今回、災害が発生し、母親と二人で避難してきました。避難所は、30 名入るといっぱいになる小規模の避難所です。1 時間の吸引で、大きな音が出たり、吸引の時大泣きをしたり、人工呼吸器が作動しているため夜間はモーターの音が避難所内に響きわたり、周囲の避難者からクレームが来ています。 




グループ2の発表(こちら

とし君、男児、7 歳は、交通事故の後の障害のため、気管切開を行っています。そのため、1 日に 4 回程度の吸引が必要です。体を動かすことができないので、大型で、リクライニングできる車いすを使っています。脳障害があるため、時々奇声を発することもあります。母と避難してきましたが、避難所には多くの人が避難し、トイレから一番離れた場所が、とし君の場所になりました。お母さんは、トイレに行きたいのですが、離れると奇声を上げるので、なかなかトイレに行けず困っています。



グループ3の発表(こちら

公(きみ)ちゃん、女児、10 歳は、先天的な障害のため軽度の知的障害と心疾患があります。知的障害があるので、3 歳くらいに理解力ですが、誰にでも愛想が良く、人懐っこいところがあります。また、心疾患があるので、常に酸素飽和度をチェックする必要があり、酸素飽和度が 93%を切ると酸素吸入が必要になります。酸素ボンベ

をもって母親と 2 人で避難してきました。避難場はすでにいっぱいの人がいます。もうこれ以上入ることは出来そうにありません。しかし、酸素ボンベを持っているため、他の避難所を探していくのも大変です。何とかこの避難所に入りたいのですが、入れる様子はなく困っています。



グループ4の発表(こちら

たっくん、男児、11 か月は、脳性麻痺です。やっと首も座り、寝返りを始めたころです。吸入と吸引を時々行っています。避難所では、床に寝かすことができないので、机をベッド代わりして寝かしていました。母親は、まだ若く、初めての子で育児になれていません。避難所は、知らない人ばかりで母親は戸惑い、今にも泣きだしそう

です。いつも、心配そうにたっくんを見ていましたが、疲れが出て、ついうとうとしてしまいました。その時、ドスン!という音とともに、大きな声でたっくんは泣きだしました。お母さんは、びっくりしてたっくんを抱き上げました。幸い、下にクッションになるものがあったので、大事には至りませんでしたが、母親はショックを隠し切れずうろたえ、自分を責めています。



グループ5の発表(こちら

孝君、男児、5 歳は肝臓病のため多くの機械を付けています。人工呼吸器、酸素、酸素飽和度計、心拍モニター、持続吸引、カンガルーポンプによる胃瘻注入で、多くの電源を必要とします。多くの機器があるため、やっとのことで避難してきました。避難所には、子ども達もたくさんいました。子どもたちは、ゲームやネットで遊んでいます。避難所には、避難者が使用できる電源に限りがあります。孝君には多くの電源が必要です。そのために避難をしてきました。ところが、子ども達が電源を使っていて、孝君が使える電源がありません。お母さんが、電源を貸してほしいと訴えていますが、なかなか聞き入れてもらえません。早くしないとバッテリーが切れてしまします。



ご参加された皆様お疲れ様でした!



【関
係・協力団体
主催
天妃小学校まちづくり議会/那覇市若狭公民館 共催:(一社)災害プラトフムおきなわ / NPO 法人地域サポートかさ

那覇市福祉協議会 那覇市防災危機管理課 / 協力:一般社人 HDC 人もせなまち隊 Okinawa

那覇市立天妃小学校 / 天妃小学校 PTA /天妃小おじの会 / 天妃ぼうさい井戸端会議 / 公人 名桜大学 / 株式社 TEAM SPOT JUMBLE