12月1日、家庭教育学級「地域で子育て 〜“ちょっと気になる子ども”について知ろう〜」を開催しました。
講師は、沖縄県発達障がい者支援センター「がじゅま〜る」の臨床心理士、与那城郁子先生です。
与那城先生には「気になる子どもたちへの支援について」というテーマでご講話いただきました。
全般的な遅れはなく、周囲からは「特に心配するほどではない」と言われているけど、落ち着きがなかったり、すぐに部屋を出て行ったり、お友達とのトラブルが多かったり、、、と、そのような「ちょっと気になる子どもたち」のなかには、発達障がいの可能性がある子も含まれているそうです。
まずは、発達障がいをとりまく県内の状況についてお話しいただきました。
実感としても、データ上でも「気になる子ども」は、とても増えているようです。
発達障がいとは、生まれつき持っている特徴で、出生率の約10%とも言われています。また、養育環境や社会環境の問題で起きるものではなく、その根本的な特性は終世残り続けるそうなので、問題の背景を理解した上で環境調整や対応の改善を図ることが求められるということでした。
また、発達障がいは画一的ではなく、特性や生じる問題は一人ひとり異なるため、目の前の対象者を理解した上で、その人に合ったかかわり方を模索し続けることが大切ともおっしゃっていました。
どうしても「こういう場合の対応はこう」「このような特性の子への接し方はこう」というマニュアル的なノウハウを求めてしまいがちですが、そういうわけにはいかないんですね。
そのほか、長所を褒める、否定形ではなく肯定形で言う、指示はより具体的に、スモールステップですぐ褒める、予告・先手の対応(子どもがしてしまう行動を予測して、その前に声をかける)など、発達障がいの子に対して、共通した支援のポイントを教えてくださいました。
講話終了後の質疑応答では、会場から熱心な質問が寄せられました。
会場には、お子さんをお持ちのお母さん方をはじめ、学校支援ボランティアや民生委員児童委員など地域の中で子どもたちと接することの多い方が多くいらしてました。
今後もこのような機会を継続的に設けて、地域全体で子どもたちへの理解を深め、支援できる体制を整えていきたいと思います。
(宮城)