2025年6月3日火曜日

平和への歌声を紡ぐ子どもたち つしま丸児童合唱団の活動

今回は、対馬丸記念館を拠点に活動する「つしま丸児童合唱団」についてご紹介します。対馬丸事件の悲劇を語り継ぎ、平和への願いを歌声に乗せて発信する子どもたちの活動は、私たちの地域にとって非常に大切なものです。

「つしま丸児童合唱団」は2012年6月に結成されました。現在那覇市内および市外の小学1年生から6年生までの子どもたちが団員として参加し、毎週土曜日の午前9時15分から11時30分まで対馬丸記念館に集まって活動しています。

この合唱団は「子どもたちの豊かな心・広い心を育みながら、世界に平和の響きを発信していこう」という目的で活動しています。
活動は10年を超えて対馬丸記念館は、子どもたちにとって歌を歌うだけでなく、安心して過ごせる「居場所」となっています。

毎週土曜日の活動は、前半が英語あそび。体を使い遊びながら英語の音に触れ、コミュニケーション力を養います。
後半は合唱活動です。合唱活動では、平和に関する曲を中心に練習しています。中には「この歌を歌いたい」と自ら主張するほど、歌への思いを強く持つ子もでてきました。彼らは、歌詞の意味や歌の作者、作った人の平和を願う気持ちが伝わるように歌うことを大切にしています。一人じゃないよ、みんなで頑張っていこうという願いや祈りも歌に込めています。

平和に関する歌以外にも、季節の歌や沖縄のわらべうた、そして流行りの歌も取り入れ、楽しく活動しています。合唱指導は、元天妃小学校教員の高里千穂子先生と、ピアノの長嶺先生が担当しています。


【年間を通じた主な活動】

6月23日(慰霊の日)

沖縄県が主催する沖縄全戦没者追悼式で歌唱します。約5000人規模の人々の前で、12時頃から献花の間の17分から18分ほど歌います。合唱団がこの追悼式で歌うのは5、6年目になります。

8月22日(対馬丸撃沈日)

那覇市若狭にある対馬丸の慰霊碑「小桜の塔」前で行われる慰霊祭で歌唱します。小桜の塔の前には大きなテントが張られ、遺族など多くの参列者が集まる中で、「海の子守唄」など約7曲を歌います。かつては500人ほどが集まりましたが、最近は減少傾向で400人ほどになっています。

10月初旬(那覇市戦没者追悼式)

毎年10月の初旬には、那覇市戦没者追悼式が若狭のなぐやけの碑前で行われ、合唱団も毎年参加しています。


こどもの日のこいのぼり掲揚式


毎年こどもの日を前に、対馬丸記念館主催で、那覇市若狭の慰霊塔(小桜の塔)前でこいのぼり掲揚式に参加しています。子どもたちが平和への願いを込めてこいのぼりを掲げ、童謡「こいのぼり」や「小桜の塔の歌」などを歌います。慰霊塔の前だけでなく、対馬丸記念館に隣接する、船のタラップに見立てて作られた外階段にもこいのぼりを掲揚しています。

これは、対馬丸で犠牲となった多くの子どもたち、特に自分たちと同じ年の子どもたちの夢や希望を忘れないように、そして今を生きる自分たちがその分頑張って生きて、平和を伝えていくという強い思いが込められています。

対馬丸記念館や関連行事で、子どもたちの活動に触れてみてください。


平和学習への取り組み

特定の時期だけでなく、年中平和学習を実施している対馬丸記念館で活動する合唱団の活動は、歌を通して平和の尊さを学ぶ重要な機会となっているようです。

なんみん祭のあとには、学芸員の方の案内で近隣の慰霊碑を見学し、10・10空襲など歴史についても学んでいます。大学関係者などを講師に招いて平和学習を行うこともあります。体験を通じて学ぶことを重視し、多角的な平和学習を通じて、子どもたちは自然と平和を意識できるようになっているそうです。

合唱団の意義と子どもたちの成長

つしま丸児童合唱団の活動は、対馬丸事件の記憶を風化させずに語り継ぎ、犠牲になった子どもたちの無念や、叶えられなかった夢や希望を、今を生きる子どもたちが受け継いでいくための大切な取り組みです。子どもたちは、歌を通じて平和のメッセージを伝えるだけでなく、自らが平和について考え、発信する力を身につけていきます。

記念館は子どもたちにとって、ただ歌を練習する場所ではなく、自己を表現し、安心して過ごせる大切な「居場所」となっています。学年や学校が違っても、子どもたちは楽しく仲良く活動しています。

年間を通して多くの行事や学習があり忙しい日々ですが、3月の年度末にはハロウィンやクリスマスパーティーといったお楽しみの行事もあるそうです♪

地域との連携強化

2025年からは、地域との連携をより深めるため、「対馬丸合唱団育成会」がスタートし、毎月第一土曜日には地域の皆さんと一緒に歌う活動もはじました!

団員募集について

つしま丸児童合唱団では、随時新しい団員を募集しています。
那覇市内外の小学1年生から6年生までのお子さんが対象です。
興味をお持ちの方は、ぜひ一度体験に参加してみてはいかがでしょうか。詳細については、対馬丸記念館に直接お問い合わせください。

対馬丸記念館について

太平洋戦争中に沖縄の民間人や子どもたちが多数犠牲となった「対馬丸事件」の記憶を伝えるために開館された施設。

那覇空港からほど近い「波の上ビーチ」の側に静かにたたずむ2階建ての建物は、対馬丸への乗船をイメージした構造になっています。

館内では「子どもと戦争」に焦点をあてた展示を行っており、事件の全容、犠牲者の氏名、生存者や遺族の証言、当時の学校教室や船倉ベッドの復元、犠牲者の遺影・遺品などを見ることができます。

記念館の建つ那覇市旭ヶ丘公園には、対馬丸犠牲者の慰霊碑「小桜の塔」や、対馬丸以外に沖縄県出身者が乗船して撃沈された船舶の慰霊碑「海鳴りの像」も設置されています。

6月14日に開催するネパール献血者協会の献血啓発活動の際に、合唱団の皆さんが歌いにきてくれることになりました!
ぜひ、応援にきてください。

献血啓発活動 
日時:6月14日(土)10時〜11時
場所:パレットくもじ前



次号広報わかさmusubuで特集記事を現在作成中です。
お楽しみに!(sato)


2025年6月2日月曜日

今年最初のうみそら上映会2025 vol.1 開催しました!!

懐かしい地域映像や短編映画、思わずグッとくる作品たちを、開放感たっぷりの野外で上映する「うみそら上映会」。今年で9年目を迎えました!

これまでの取り組みのアーカイブは▶こちら

今年最初のVol.1は、5月30日(金)に開催。夕暮れの海辺に集まった人々とともに、映画と音楽のひとときを楽しみました。




準備の様子

今回の実行委員会メンバーは23名。その中には、高校生の姿も多く、活気あふれる準備風景が広がっていました。





高校生たちのてきぱきとした動きに、「地域のイベントを若い子たちが作ってるって、なんだか元気をもらえるね~」という声も。通りがかりの方にも、そんな光景が届いていたようです。


開場のひととき

今回の開場時間には、実行委員メンバー・MARIKAさんによる弾き語りギターライブが行われました。やさしく響く歌声と、お客さんを巻き込む温かなパフォーマンスで、会場の空気がふんわりほぐれていきました。



上映スタート


プログラム

短編映画「バーミトリイー」

16mmフィルムアニメーション「赤ずきんちゃん」

懐かしの地域映像「若狭海岸と波の上」

暗くなりはじめた海辺に、スクリーンの灯りと映像が浮かびあがると、会場はすっかり映画の世界へ。波の音と風の匂いに包まれながら、それぞれの作品が観客の心に届いていたように感じます。


終演後には…


終演後は、実行委員メンバーで恒例の集合写真をパシャリ!
一緒に場をつくり、一緒に楽しんだ1日を、笑顔で締めくくりました。



次回予告!

次回の「うみそら上映会 Vol.2」は…
📅 6月27日(金)
🕖 開場 19:00 / 開演 19:30

どうぞお楽しみに!


もっと知りたい方へ

🌊うみそら上映会に関する情報はこちらから🌊
▶︎ ブログ

▶︎ SNSでも情報発信中!





📺【報告】全国公民館連合会が“曙パーラー公民館”を取材!

 


5月31日(土)、あけぼの公園にて「パーラー公民館」を開催しました!
そして今回はなんと、**公益社団法人全国公民館連合会(全公連)**のYouTube取材がやってくるというスペシャルな日!ただ、パーラー公民館はいつもどおりのほのぼのとした1日を取材してもらいました。


会場にはテレビやネットでも人気の全国の公民館を取材しているYouTuberの わさびちゃん
と けんちゃんのお二人と全国公民館連合会の村上さんが登場し、曙の地域とふれあいました!



ふだんのパーラー公民館らしく、地域の方々が日陰でおしゃべりしたり、子どもたちが自由に遊んだり、大人も子どもも思い思いに過ごすゆったりした時間。


チョークで落書きをしたり、サインを書いたりしてます

紙芝居が始まるとそのまま出たり、戻ってきたりと自由に過ごす



この日は子ども食堂の「ほのぼのカフェ」さんから沖縄そばや卵の提供があり、子どもたちがフラッと寄っては食べて地域の高齢者とお話して、また別の場所へ行ったりとしていました。


「私もやりたい」と紙芝居読み聞かせチャレンジ

緊張しながら、最後まで読み切りました

子どもたちが紙飛行機をしてるのを見てやりだす方たちも

うまく飛ばせず苦笑いしてました


ふらっと来ては、また自由にでていく空間でした。

今後、YouTubeチャンネル「全公連チャンネル」で動画が公開予定ですので、ぜひお楽しみに!

パーラー公民館はこれからも毎月開催予定です。
地域の“居場所”として、誰もがふらっと立ち寄れる空間を目指していきます。


今月21日はパーラー公民館にて平和学習を開催します!


――自分の体験を語り、若い世代へ命の尊さを伝えたい――

2025年6月21日(土)、パーラー公民館では、戦後80年を迎える今年、特別な平和講話を開催します。

お話しくださるのは、曙地域にお住まいで、曙小学校区まちづくり協議会 名誉会長でもある上原美智子さん
当時、小学3年生だった美智子さんが体験した「沖縄戦」の日々を、**「少女の見た沖縄戦」**というタイトルで語ってくださいます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

🗓 講話概要

  • 講話名: 戦後80周年平和記念事業 パーラー公民館 平和講話「少女の見た沖縄戦」

  • 講 師: 曙地域在住・上原美智子さん(曙小学校区まちづくり協議会 名誉会長/パーラー公民館初代館長)

  • 日 時: 令和7年(2025年)6月21日(土) 14:00〜15:30(予定)

  • 会 場: 曙公園内 パーラー公民館(※雨天時は曙小学校ピロティ)

  • 主 催: 若狭公民館・曙小学校区まちづくり協議会

  • 協 力: 曙小学校PTCA

  • お問い合わせ: 那覇市若狭公民館(TEL:098-917-3446)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

✨親子で体験!「リッカ!ヤールーキャラバン!」事前合同研修会を開催しました!

 2025年6月1日(日)、若狭公民館3階ホールにて、

**「リッカ!ヤールーキャラバン!事前合同研修会」**を開催しました!



🌟 子どもたちが夢中で防災を学べる体験型プログラムとして開催しています。

これまでのリッカ!ヤールーキャラバン!の流れはこちら!


🧸 リッカ!ヤールーキャラバン!とは?

「おもちゃの交換会」×「防災訓練」を組み合わせたユニークな体験型プログラム。
震災時に必要な「知識」や「技」を、ゲーム感覚で子どもたちが楽しく学べる内容です。

2016年に沖縄で開発され、県内各地に広がっています。


🏡 この研修会をきっかけに…

実際に2024年度には、以下の2か所でリッカ!ヤールーキャラバン!が開催されました✨
「リッカ!ヤールーキャラバン!in おろく」開催報告
宜野湾市 救急・消防フェアに参加(令和6年度)

今年もこの研修を通じて、さらに多くの地域での開催につながることを期待しています。



📸 当日の様子

 日時:2025年6月1日(日)
🕘 時間:10:00〜12:30(受付 9:30〜)
📍 会場:那覇市若狭公民館 3階ホール

前半ではリッカ!ヤールーキャラバン!の仕組み・理念・事例紹介やかえっこバザールの仕組みと展開方法を実演を交えながら行いました。


後半は実演を交えてプログラムの説明を行いました。

ジャッキアップゲームでアグー君が乗ったガレキに挟まれたヤールー君を救出します

家具転倒ワークショップではミニチュアの家具と実際の道具を見比べて行います。

応急手当ワークショップでは参加者に実際にプログラムを体験してもらいました。

スタッフの親御さんも来て和やかな感じで進んでいきました

紙で作った箱を帽子代わりに


防災カードゲーム「なまずの学校」では小さい子から大人まで参加できるカードゲーム。話を真剣に聞いてくれて答え合わせも積極的に参加してくれました。

参加者の皆さんからは、
「開催までのイメージが持てて良かった」「地域でやってみたい!」
という声をいただきました。


今回の事前合同研修会のリッカ!ヤールーキャラバン!の仕組み・理念・事例紹介やかえっこバザールの仕組みと展開方法を実演を動画にしています。(こちらから




📌 詳しくはこちらでもご紹介しています:
▶ リッカ!ヤールーキャラバン!公式ページ
👉 https://cs-wakasa.com/ryc/


2025年5月29日木曜日

世界献血者デーにイベントを開催!

 来る6月14日は世界献血者デーです!
若狭公民館ではここ数年この時期には毎年、ネパール献血者協会と一緒にイベントを開催しています。

今年はパレットくもじ前にて献血啓発活動をしたあと、(10時〜11時)
若狭公民館に移動して
報告会と交流会を行います。(11時半から12時半)


パレットくもじでの啓発活動の際、なんと!つしま丸児童合唱団の皆さんが歌を披露してくれることになりました。
ぜひ、応援に来てください。

報告会&交流会も、興味のある方ならどなたでもご参加いただけます。

【ネパール献血者協会4周年記念】
日時:6月14日(土)10時〜11時   啓発活動(パレットくもじ)
          11時半〜12時半 報告会&交流会(若狭公民館第2研修室)

ご参加お待ちしております。(sato)


             


2025年5月26日月曜日

令和7年度 曙小学校区まちづくり協議会 第11回定期総会

  5月23日(金)令和7年度 曙小学校区まちづくり協議会 第11回定期総会が行われました。この協議会は、地域、PTCA、民生員、自治会、学校からなる組織で、平成26年の設立から11年。これまで寺子屋教室、パーラー公民館、花の苗植え、立哨、地域防災等、子ども達の居場所づくりと安心、安全より良い町をめざしています。

総会では、令和6年度の事業報告や収支決算報告、令和7年度の事業計画、収支予算案などが決議されました。また、総会前には総会前にU18の野球のワールドカップが9月に沖縄那覇にて開催されることと何らかの支援活動が地域でできないかの紹介を那覇市経済観光部観光課からお話がありました。

また、他にも上原名誉会長の快気祝いを行ったこと、那覇市まちづくり推進課、若狭公民館、那覇市社協から冊子、資料、イベントの紹介がありました。



曙小学校区まちづくり協議会で令和6年度で実施した事業で若狭公民館との連携で行われた報告を載せます。



今年度も曙まちづくり協議会は曙地区を盛り上げるために活動していきます。
若狭公民館もさまざまな事業に協力していきながら、活動していきます。

また、総会では曙小学校まちづくり協議会から地域に貢献している方々に表彰を行いました。

曙小学校まちづくり協議会名誉会長 上原 美智子さん

曙小学校前校長 田場先生

曙小学校PTCAとまちづくり協議会役員の佐久本さん

金城電気工事株式会社さん

金城電気工事さんは曙小学校の保安灯設置や全小学校生にビブスを寄付などを行っています。

渡慶次弘さん(地域ボランティア)



終わった後に懇親会で親睦を深めました!



(崎枝)

多文化共生で命を支え合う

皆さんは「世界献血者デー」をご存じですか?

世界保健機関(WHO)が定めたこの日は、安全な血液製剤の必要性を啓発し、献血にご協力いただいている方々への感謝を表す日とされています。

若狭公民館がサポートしているネパール献血者協会は、5年前から献血啓発運動を展開しています。1周年記念のイベント開催を機に、毎年6月14日には、命をつなぐ献血をテーマに報告会や献血啓発イベントを開催しています。

今年のイベントの詳細は近日中に公開予定ですので、しばらくお待ちください。

昨年のイベントの様子

沖縄県には、多くの外国人が暮らしています。米軍関係者を除くと、ネパール人が最も多く、2024年6月時点で4,873人が在留しています。これは、沖縄県の在留外国人全体(26,980人)の約18%にあたります。若狭公民館がある地域は、外国人留学生をはじめ、多くの外国人が暮らしているエリアで、特にネパール人のコミュニティが大きな割合を占めています。

2017年からは、ネパール人コミュニティと共に、ネパール・ビクラム歴の新年を祝うお祭り「ネパール・ニューイヤー  パーティー」を開催しています。
今年開催したイベントの様子はこちら♪

このイベントでは、ネパールの歌や踊り、沖縄のエイサーや旗頭などが披露され、さまざまな文化交流をしています。開催にあたり、外国人支援機関やネパール人グループ他、さまざまな団体と連携しています。さまざまな方々と連携して開催していると、「私たちも一緒にできないだろうか?」という声が多く寄せられるようになりました。

昨年から始まった法律・健康相談ブース

ニューイヤー パーティーでは、昨年から「法律・健康相談ブース」が設置され、気軽に相談ができる場が提供されています。
今年は、当山法律事務所の弁護士の先生が法律相談を担当し、沖縄県中部病院の高山先生をはじめ、助産師や研修医の先生方が健康相談に応じてくれました。

体調に不安を抱えている方々には、血圧や血糖、検尿など基本的な健康チェックも行い、その結果に応じて、近隣の診療所への紹介状が3通発行されたとの報告もありました。
2時間の相談時間内に、25名の方々が参加されました。

この相談ブースの魅力は、生活面で不安を抱える方々に対して、法律相談ブースと連携して法的なアドバイスを提供できる点です。このように、医療だけでなく、生活全般に関する相談にも対応できる体制を整えることが重要だと、対応してくださった高山医師からもお話がありました。

外国人住民の健康と生活に関する課題

健康に不安を感じていても、「帰国すれば治るだろう」と思い込んでいたり、体調を崩してもどの医療機関を受診すべきか分からず困っている外国人が多いと聞きます。ネパールでは「何でも診てもらえる」という認識があり、日本の医療システムが細かく分かれていることに戸惑う方も少なくないそうです。今回も、「どこに行っても『当院では対応できません』と言われた」というような相談が多く寄せられました。

病院に行きづらい、誰に相談したらよいかわからない、そんな思いをもつ、外国人にとって、イベントに遊びにきたついでに相談できるのは、とても良い機会だと感じます。

多文化カフェは、週に1度開催している外国人の居場所ですが、グループLINEで日々交流しています。外国人の支援を行っている方々や、法律や健康相談先との関連機関も入っているので、いつでも気軽に相談ができる体制整っています。こうした質問もたびたび受けます。

言語の壁や支援が十分でない状況では、ささいな問題が複雑になったり、困りごとになることもあるので、気軽に相談できる環境づくりに取り組んでいます。

医療制度への理解と情報提供の重要性

大きな病院で紹介状なしで受診すると、紹介料として追加で5,000円程度請求される場合があります。このことについて、私たちは知っていても、請求された外国の方は「外国人だから追加料金が請求されたのではないか」と誤解されることもあるようです。

昨年参加した移民女性の妊娠・出産セミナーでも、情報がないために、国に帰ってから中絶する、病院の受診ができないといった話が報告されていました。

国も文化も違えば、常識が違うのは当たり前ですが、このような誤解を防ぐためにも、外国人住民向けに日本の医療制度や受診方法、費用の仕組みについても、来たばかりの外国人と接する機会のある方には伝えてほしいと思いました。

多文化共生の社会づくりに向けて

多文化共生社会とは、異なる文化や背景を持つ人々が平等に尊重され、協力し合いながら共に暮らす社会のことをさします。
若狭公民館でも、多文化共生社会の実現に向けた取り組みとして、これらの活動を行っています。

地域住民の健康を支えることは、出身地などにかかわらず、生きていくのに必要な大切な要素です。

外国人住民に対する医療支援の充実や、献血活動、妊娠・出産に関する理解を深めることなどは、すべて地域の多文化共生の一環として重要です。

ネパール献血者協会は、外国人が献血しやすくなるようにサポートしています。そのために、献血に関する誤った情報を正し、献血の大切さを伝える活動です。

私たちは、これからも外国人住民が安心して暮らせる環境づくりを進め、より多くの人々が互いに理解し合い、支え合う地域社会を目指して活動していきます。

6月に、国際交流基金が行うオンライン公開シンポジウムにて、多文化共生において若狭公民館が行っている取り組みについて話してきます。オンラインで無料で行いますので、ぜひ、ご参加ください。(sato)

これからの多文化共生社会における「いのち」の支え方
6/29(日)14:00~16:00 ZOOMウェビナー配信
配信無料・事前申込制



2025年5月20日火曜日

「りゅうぎんグッドニュース」にて放映♪

 5/10に沖縄テレビ「りゅうぎんグッドニュース」にて

4/13に若狭公民館で行われたネパール・ニューイヤー  パーティーが取り上げられました。

りゅうぎんグッドニュースのWebサイトはこちら

見ていただいた方はいらっしゃいますでしょうか?

お祭りの楽しい様子がたっぷり放映されていました!

踊っているのは、最後に踊れて幸せといっていたtrichhyaさん

番組制作の方は、事前ミーティングにも足を運んでくれていました。
そのせいか、準備から関わっていた皆さんの声や姿がたくさん映っていました!
お祭りづくりに関わった皆さんの、ステキな思い出動画になりました。

司会の本永さんとステージの裏方をサポートしてくれたネパール人留学生の皆さん

楽しそう!行きたい!と思ってくださった方は、来年一緒にイベントを作ったり、遊びにきたり、ぜひ関わってほしいです。
また、外国人と交流したい!友だちがほしい!という方がいらっしゃいましたら
毎週木曜日18:30から開催している多文化カフェわかさに遊びにきてください。

お待ちしています♪(sato)


2025年5月19日月曜日

🌺【告知】パーラー公民館 平和講話「少女の見た沖縄戦」開催のお知らせ

 


――自分の体験を語り、若い世代へ命の尊さを伝えたい――

2025年6月21日(土)、パーラー公民館では、戦後80年を迎える今年、特別な平和講話を開催します。

お話しくださるのは、曙地域にお住まいで、曙小学校区まちづくり協議会 名誉会長でもある上原美智子さん
当時、小学3年生だった美智子さんが体験した「沖縄戦」の日々を、**「少女の見た沖縄戦」**というタイトルで語ってくださいます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

🗓 講話概要

  • 講話名: 戦後80周年平和記念事業 パーラー公民館 平和講話「少女の見た沖縄戦」

  • 講 師: 曙地域在住・上原美智子さん(曙小学校区まちづくり協議会 名誉会長/パーラー公民館初代館長)

  • 日 時: 令和7年(2025年)6月21日(土) 14:00〜15:30(予定)

  • 会 場: 曙公園内 パーラー公民館(※雨天時は曙小学校ピロティ)

  • 主 催: 若狭公民館・曙小学校区まちづくり協議会

  • 協 力: 曙小学校PTCA

  • お問い合わせ: 那覇市若狭公民館(TEL:098-917-3446)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

🕊 最後に

80年前の沖縄戦を、今も胸に抱えながら語り続ける上原美智子さん。
その言葉に触れることで、今私たちが生きている「平和」の重みを見つめ直すきっかけとなればと思います。

みなさまのご参加を、心よりお待ちしています。


☀️ なは防災キャンプ'25春(曙小学校)レポート2

 


~顔の見える防災から、考える・感じる防災へ~

「なは防災キャンプ’25春」では、地域・学校・公民館・PTCAが連携し、曙小学校体育館を避難所に見立てた1泊2日の体験型プログラムを実施しました。
本記事では、2日目の様子と参加者のふりかえりをお届けします。


🍳 朝の活動

2日目の朝は、すでに暑い体育館で起床してグラウンドにてラジオ体操からスタートしました。

毎朝曙小学校のグラウンドでラジオ体操をしている「曙願寿会」の皆様と一緒にラジオ体操です。





早起きした子どもたちは、自分たちで使った寝具を片付けて、朝食をいただきました。
今回の朝食は、地域の方と協力して実施する炊き出し訓練。備蓄パンと特性スープなど、シンプルだけれども“もしものとき”に役立つ食事メニューを体験しました。





🗣 ふりかえりの時間

朝食後は、ふりかえりタイム。

子どもたちは、昨日の防災かるた、講話、持ち出し品シェアタイム、そして体育館での就寝体験などを思い出しながら、一人ひとりが感じたことを話してくれました。




💬 参加者の声(一部抜粋)

  • 「夜は蒸し暑くて、実際の避難生活の大変さを体感しました。」

  • 「虫対策の大切さを実感しました。備えに虫よけも必要ですね。」

  • 「防災かるたが楽しかった!」

  • 「硬い床で寝るのは大変でした。寝具の準備が重要だとわかりました。」

  • 「子どもたちと一緒に過ごしながら学べて、よい時間でした。」

  • 「普段話さない方と協力し合えて、地域のつながりを感じました。」


🧩 地域との協働のかたち

今回の防災キャンプでは、地域の方々の協力が欠かせないものでした。

  • 食事づくりを担ってくれた炊き出しチーム 【子ども食堂ほのぼのカフェの皆様】

  • 荷物や備品の準備・片付けを手伝ってくれた保護者・スタッフ 【曙小学校PTCA/曙小学校の先生方・曙小学校区まちづくり協議会の皆様・曙願寿会の皆様】

まさに「地域ぐるみの防災」の実践の場となり、**“つながりこそが災害時の力になる”**ことを体感できた時間となりました。



📝 今後に向けて

今回のキャンプを通じて、「ただ学ぶ」から「体験する」へのステップアップが実現しました。


ご参加いただいた皆さま、ご協力くださった地域の皆さま、本当にありがとうございました!

レポート1はこちら👉 なは防災キャンプ’25春レポート1


主催:那覇市若狭公民館/那覇市曙小学校区まちづくり協議会

共済:那覇市防災危機管理課/曙小学校PTCA/(一社)災害プラットフォームおきなわ/那覇市社会福祉協議会

協力:那覇市立曙小学校