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2025年1月27日月曜日

沖縄県トラック協会会館(津波避難ビル)避難訓練・防災体験 開催

 


令和7年1月25日(土)に沖縄県トラック協会会館(津波避難ビル)にて避難訓練・防災体験が開催されました。



曙地域の子どもたち、高齢者、学校、まちづくり協議会、行政、企業と多種多様、老若男女が参加した防災訓練・体験となりました。

はじめに、曙地区での防災アドバイザーでも活躍しており、防災士・社会福祉士でもある稲垣曉さんより曙地区での災害時のリスクなどを阪神・淡路大震災の被災経験をもとにお話してくれました。

稲垣さんは先日のOTVの阪神・淡路大震災30年の特集にて取材がアップされていたので、稲垣さんの紹介も兼ねてこちらでも共有します。(動画が見れない方はこちらから




講話では、災害時に一番怖かったのは「夜」で一番欲しかったのは「情報」だったそうです。

夜になると電気や発電機がないままに余震を経験すると怖くて大変だったこと、稲垣さん自身は友人宅の倉庫で寝泊まりしたそうですが、学校グラウンドに布団を敷いて昼夜を過ごす高齢者などもいたそうです。阪神・淡路大震災では、車からラジオを聞いて初めて地震だったことを知り、避難所情報や給水情報などを拾うことができたと当時の様子を振り返りました。


曙地区の昔の地図と現在の様子を重ねて、液状化リスクや水害のリスクなどを話してくれました。



講話の後からは各参加団体に分かれての訓練となり、曙小学校区まちづくり協議会はトラック協会1階から避難所予定となる4階まで車椅子の方を階段で一緒にあがる訓練となりました。



消防の方がリードしてくれ、車椅子をあげるのも初めての方々で力を合わせて上げていきましたが、「落ちないか不安だったと」車椅子の方は怖そうでした。

限られたスペースで車椅子を上げていると後ろがつっかえて長い列ができていました。




その間に玄関前では、歩行者困難の体験を行っており、聴覚や視覚、関節などを制限をかけて歩行しているスタッフの方々もいました。



曙小学校の子どもたちはドローンのシミュレーション体験などを行っていました。



5階のメイン会場に戻ってきてからは、防災食体験と段ボールベッドの設営体験をみんなで行いました。


初めての防災食体験で作り方を学びながら体験


実際に防災食を体験した方からは、炊き方が複雑で(高齢者などは1人で作るのは難しい人が多い印象)で食事に伴い、ゴミが多く出るという意見もありました。


ご飯が暖まる前にポータブルトイレを設営して座ってみたり、凝固剤がどれだけの水分まで固まるのかと実験してみたりしました。


曙小学校校長先生も座っていただきました

子どもたちも待っている間に段ボールベッドの設営体験

ベッドを体験する参加者


最後は参加者で記念撮影をしました。修了証もいただきました。

ご参加された皆様、お疲れ様でした。

2024年12月11日水曜日

能登被災地支援報告会 〜沖縄での防災・減災に生かすために〜 報告レポート

12月9日(月)18:30-20:30に那覇小学校地域連携室にて「能登被災地支援報告会」〜沖縄での防災・減災に生かすために〜が開催されました。
小さい子は小学生から行政関係者、ボランティア団体、地域の自治会やまちづくり協議会メンバーなど多彩な方々が参加してくれました。



2024年1月1日に発生した能登半島地震。その後、豪雨災害も重なり大きな被害が出ています。また、4月3日には沖縄県内全域に津波警報が出るなど、県民の防災意識も高まっています。能登半島地震から1年を迎える前に、何度も現地に足を運び支援活動を行ってきた支援者の有村博勝さん、嘉手納一彦さん、の活動報告と、沖縄で大規模災害が起こった際にどのようなことが起こり得るのか、必要な備えについて考えるための宮道喜一さんをファシリテーターとして迎え、那覇市の取り組みを紹介してもらうため、那覇市の防災危機管理課の源河北斗さんを交えてディスカッションを行いました。



能登被災地支援報告会の会場となる那覇小学校前には能登に実際に支援に行った「まいまい号 通称:動く小さなおうち」を駐車して、自由に見学できるようにしました。

信号待ちの車や通りすがりの小学生、仕事帰りの方などが覗いてみたり、中に入ったりしていました。



会場には能登半島地震への応援メッセージを展示して自由にかけるスペースを設けました。



会場にはあーりーさんが能登へ支援に行った際にFacebookに投稿した写真と文字をまとめて掲示も行いました。






《プログラム》

【第一部】能登半島被災地支援活動報告

能登被災地支援報告1 嘉手納一彦「災害支援活動から考える本県の大規模災害想定について」



那覇市保健所 歯科医師 嘉手納一彦さん

2011年3月11日の東日本大震災で数多くの救護や医療活動、支援活動を行った「石巻圏合同救護チーム」のネットワークが国内外で活動していくために設立されたのが、「災害医療ACT研究所」です。(HPはこちら

そのチームの1員として、能登へと1月末から2月の始めまでの1回目、5月中旬から終わりまでの2回目、室内設置型簡易トイレ(ラップポン)の設置や使用状況調査、消耗品の追加、簡易トイレを使用していない場合の撤去を1回目の活動では行ったそうです。

能登のほうでは、バキュームカー不足で、始めに設置されていた仮設(屋外)トイレが数日で使用不可となり、仮設トイレはあるものの、「使用不可」の張り紙がされているのを現地で目撃したとのことでした。

さらに、屋外設置トイレは寒い時期に段差のあるトイレが多いため、夜間の利用が困難な上、段差があるトイレは高齢者には利用するには難しく、水分摂取を控えたり、歯磨きをしなかったりと災害関連死やエコノミークラス症候群、誤嚥性肺炎の発症リスクがあがるなどのお話をしてくれました。


実際に行った経験として、地震の影響で海岸が隆起しており、いままで海だった場所が日にさらされた影響で腐敗臭のような臭いがあったと伝えてくれました。


能登被災地支援の経験から沖縄での防災・減災についてをまとめています。

・大きな地震や津波の影響で許田道の駅と潟原干潟が分断されるとそこから北への支援が奥能登のような形でかなり遅れる可能性がある。

・空港や港、道路は地形が隆起・液状化した影響で使用できるかどうかが不透明。物資などが届かない可能性がある。県外からの物資受け入れや被災者の県外輸送が困難になる可能性がある。

・県内でブラックアウトが生じる。

・津波警報が解除されるまで県外からの支援は入れない。

・県や市町村は職員は4割程度しか出勤できない。

・1〜2週間は島内で全て(自助・共助・公助)を完結する必要が生じる。

・支援者が連絡なしに県内入りするため、受援体制を設備する必要がある。



そして、行政職員として、災害時に起こりうることに対しての覚悟と準備を!とのメッセージがありました。

・突然、被災者(対象喪失者)になる

・突然、職種の論理的使命がのりかかる

・突然、経験のない業務が降りかかる

・突然、見知らぬ外部支援者が押し寄せる

・助けられない現場を目の当たりにする

・長丁場となる

・体は疲れ、心が傷つく



能登被災地支援報告2 有村博勝「受援力・・・沖縄は大丈夫?」


有村博勝 通称:「あ〜り〜」

約1年間の間に合計5回、約8ヶ月半の期間を能登町内の小規模自主避難所を主に支援してきた有村さん。

発災後すぐの1月9日には能登半島へ向かい、沖縄そばの炊き出しや湧き水をくんで風呂などを設置したりと活動内容をお話してくれました。

地域のまつりが被災者への希望となると「あかりのおと」という音楽祭を企画し、10月開催を準備中に9月末の奥能登豪雨の被害の影響を受け来年2025年4月に延期した経緯の説明がありました。


「受援力」という言葉をテーマに沖縄が災害時に起こりうる可能性を災害フェーズのタイムラインを踏まえながら話がありました。

受援力 被災者:みんなも困っているから自分は大丈夫と高齢者ほど助けてと言えない環境があり、それが孤独死/災害関連死に繋がっている。

受援力 行政:「国/他県」の救援は滞りなく入るが「ボランティアセンター」の立ち上げが遅れることで、地域への支援が行きゆかない現状。日頃からの行政と地域を繋げる「中間支援団体」との関係性が乏しい自治体では公民館のような小さな避難所や地域への支援は届かない。



沖縄県国頭村での大雨被害での救援などの事例もふまえながら今後の大規模災害時の行政、中間支援団体、地域の日頃からの関係作りの大切さや公助も被災して、対応を行政だけでは限界だろうとの言及もありました。


災害時を自分ごととしてとらえてもらい、地域防災リーダーを育てることの重要さをお話してくれました。




【第二部】パネルディスカッション

・大規模災害発生時に沖縄で起こり得ること、日頃の備え

・那覇市の取り組みについて(那覇市防災危機管理課職員参加)



第二部からはモデレーターに地域づくりや防災・減災の中間支援ネットワーク構築などに取り組んでおり、石川県輪島市ボランティアセンター運営支援へ二度派遣した宮道喜一さんと那覇市の災害時対応について説明を那覇市防災危機管理課の源河北斗さんを交えて、石川県能登での被害から想定される沖縄での被害予想、2024年4月3日の津波警報の避難指示の実態(その時の若狭公民館の様子はこちら)、対応と見えてくる課題について深堀りしました。


宮道喜一さん

那覇市防災危機管理課 源河北斗さん

・那覇市として公助は弱い、支援が届くかわからないという危機感は市民にも共有の認識をもってほしい。

・そのために自助や互助・共助を参加しやすい住民参加型の防災訓練や防災講座を実施し、平時からの防災を意識するように活動している。


源河さんが出演している動画がアップされています。(こちら

若狭公民館でも11月5日の令和6年度 那覇市総合防災訓練のレポートを報告しています。(こちらから



その他、有村さんが能登半島で見てきた言い争いが起こり、分散した避難所での話、陸前高田市でみてきた二人の女性リーダーによる避難所運営の話など、今後沖縄で大規模災害時の避難所運営で起こりうる実例を話してくれました。


地域での自助・共助を行うために新たに自主防災組織設立や地縁の地域団体(エイサーや旗頭)などが災害時のリーダーになりえると思うような話がありました。

嘉手納さんからは「HUG(避難所運営ゲーム)」の活用で避難所運営の取り組みを擬似体験できるので、ゲーム感覚で学ぼうなどアイデアを共有してくれました。



その後参加者でのグループワークを行い、感想や今後の取り組みについて話し合う場を設け、代表者が発表しました。




講座終了後にアンケートを行い、拾えた声を共有します。
普段の生活で精一杯で、したくても防災用品揃えたり他実際にはなかなかできないがまずは知る事から始めようと思って参加。 現場での様子を知ったり何が大切でどんな事が必要かなど、体験した方の話が聞けてすごく参考になった。
能登半島地震から1年を迎え、また今年4月台湾沖地震時の津波警報における沖縄の課題を、今年度中に振り返り深める良い報告会でした。


ご参加された皆様ありがとうございました!


主催:那覇市若狭公民館

協力:那覇市防災危機管理課/(一社)災害プラットフォームおきなわ/ちむどんどん天妃/team AMMA



2024年12月9日月曜日

令和6年度宜野湾市 救急・消防フェア「リッカ!ヤールーキャラバン!」参加

  12月7日(土)令和6年度宜野湾市 救急・消防フェア「リッカ!ヤールーキャラバン!」のプログラムを「毛布で担架タイムトライアル」・「持ち出し品な〜に」・「家具転倒防止ワークショップ」の3つを行ってきました。

これまでの「リッカ!ヤールーキャラバン!」の道のりは(こちら)

今年で2回目の開催となった宜野湾市 救急・消防フェアです。去年は晴天でしたが、今年はあいにくの雨模様でした。(去年の様子はこちら



今回は今までボランティアでリッカ!ヤールーキャラバン!を盛り上げてくれているスタッフさんと子ども向けの防災イベントを開催しているキキレンジャーの皆様、防災キャンプでいつも協力してくれているキャンプ沖縄事業協同組合、沖縄国際大学の学生ボランティアの合計20名で行いました。


自己紹介をした後、当日の流れを説明したら、各自のブースに担当が分かれての調整に入っていきます。



当日雨の影響で、プログラムを建物内に集中してのレイアウトに変更して、調整していきました。



毛布で担架タイムトライアルのプログラムのみヤールーを運ぶので、外の配置となりました。

雨天の影響で、消防から規模縮小のお知らせとレイアウトの変更で調整し、12時の本番となりました。


キャンプ沖縄事業協同組合(CAMP-O)からは防災キャンプの紹介と車中泊避難のモデルを展示しました。

若狭公民館で行なっている「なは防災キャンプ」の取り組みは(こちら)
2024年1月1日に発生した能登半島地震へ支援活動に計5回、期間8ヶ月いった、まいまい号も展示されました。


中は足を伸ばして快適に眠れる空間となっています

気づけば、まいまい号には子どもが楽しく過ごしていました


会場にはあーりーさんが能登へ支援に行った際にFacebookに投稿した写真と文字をまとめて掲示も行いました。
順番を待っている方などが覗いたり、読んだりしてくれました。




ここからは当日行ったプログラムの説明をしていきます。

★持ち出し品なぁに?クイズ★

持ち出し品なぁに?は、非常時の持ち出し品12品目を1分で暗記し、いくつ覚えたかを確かめるクイズです。クイズの答え合わせとともに、持ち出し品の非常時の役割についても学びます。持ち出し品は、ピンクのテントの中に入っています。1分間、なかにもぐって持ち出し品を暗記!



テントに飛び込んでみんなで12個のアイテムを覚えます。

ペット防災のもちだし品も展示しました。


答え合わせをしながら、アイテムの役割も解説して自分が持ち出すなら何をイザ!いう時に備えるかを考えてもらいます。


こちらではヤールー君を搬送するプログラム。

★毛布で担架タイムトライアル★

身近にある毛布を担架に代用し、救助にあたる方法を学ぶプログラムです。ケガをおって動けないヤールーくんを毛布に乗せて運び出すまでを体験してもらいます。また、毛布担架で運ぶ際、ヤールーくんの旨には「命の水」が。運ぶ途中でこのお水を落とさないように気をつけながら、すばやく運びます。安全かつすばやく運ぶスピードを競い、1位になったチームにはヤールーポイントがプラスされるという仕組みです。


担架の作り方や進行方向を説明


大人も子どももみんなでヤールー君を運びます

今回はヤールーポイントは付与されない分、プログラムを終えるとスタンプがもらえ、プログラムを終えると宜野湾市からの防災ググッズとキキレンジャーバッチ、キャンプ沖縄事業協同組合(CAMP-O)のオリジナルステッカーをプレゼントしました。

スタンプください!と小さい子もきてくれました


次のプログラムは「家具転倒防止ワークショップ」です。

★家具転倒防止ワークショップ★

家具転倒防止グッズを紹介する他、ミニチュアの家具を使って家具転倒防止グッズの使い方やその効果を学びます。

どうしたら家具が落ちないかを実物とミニチュアを見比べながら実際にミニチュア家具を揺らして検証しました。



ミニチュア家具が気になって仕方ない

続いて、子ども向けの防災イベントを開催しているキキレンジャーのブースです。

タブレットで防災のクイズをだして、そのマークの目印に輪投げをしていくゲームです。


クイズに答えたら

このはしゃぎよう

輪投げを投げるというより、置くような距離感でした

リッカ!ヤールーキャラバン!としては最後のプログラムとなります。お絵かきコーナーです。



キャンプ沖縄事業協同組合(CAMP-O)から提供でキャンプベースでの自分の気持ちを色にして自由に描いてもらうコーナー。

時間も人数も制限がないので、クレヨンで服が色でいっぱいになる子もいて、自由なコーナーでした。


ハマると抜けられないみたいです。

その他、宜野湾市消防局や宜野湾市消防団や、宜野湾市飲食業組合のブースを紹介していきます。

煙を充満した車両を体験できました


水消火器で消化器の使い方を学びました

ペーパークラフトで救急車両を作るブース

救急車の中も見学できました

心肺蘇生の体験

その他、はしご車の見学や放水車両で放水の体験なども行っていましたが、雨天影響のために中でのプログラムに参加者が多い印象でした。



宜野湾市飲食業組合からは炊き出し訓練があり、災害時の炊き出しを想定して鍋といなりを用意してくれ、参加者に提供してくれました。



寒く、雨風がある時に身体が暖まる鍋でした。

ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

ご協力していただいたボランティアの皆さま、消防局・消防団の方々、お疲れ様でした。