2023年5月10日水曜日

なは防災キャンプ'23春(那覇市立曙小学校)(2023.04.22~23)レポート1

 2023年4月22日(土)~ 23日(日)に那覇市立曙小学校で「なは防災キャンプ'23春」が開催されました。

会場は那覇市の収容避難所に指定されている那覇市立曙小学校の体育館です。



曙小学校体育館は建物の2階に建てられています。
体育館には那覇市から小学校に配備されているパーテーションや簡易ベッドやマットの場所を参加者で確認しました。
那覇市から提供されている避難所の備品は体育館舞台横のスペースに保管されています。
一度も開封されていないパーテーションや簡易ベッドを今回初めて使用させていただくことができました。


今回は宿泊スペース自体も話し合いで決めていきましょう。とのことで、一旦備品は体育館中央に設置しました。


受付はパーラー公民館を活用してのチョークで行いました。
「もしもカード」を記入してもらい、その項目の中にある「わたしにできること」と避難所での「こまりごと」を書いてもらう試みでした。
しかし、気づくと子どもたちのお絵描きスペースに。。。

「もしもカード」とは自分のことや家族との決まりごとなどを書くことにより、普段からイザ!という時の対応を考えてもらうことをねらいとして毎回受付時に記入してもらっています。



受付も終わり、防災キャンプスタートです。



若狭公民館館長 宮城より主催者挨拶。

曙小学校区まちづくり協議会 吉田会長より挨拶


次に防災キャンプに関して、(一社)災害プラットフォームおきなわの宮平さんより説明がありました。

防災キャンプとは「防災訓練」と「キャンプ」をかけあわせて、宿泊しながら擬似避難体験をしようという企画です。
防災キャンプには3つのルールを設けています。

①自己完結
②シーズン毎にやる
③できれば宿泊する

日帰りの訓練だと、終わったら帰宅してお風呂に入り、ご飯を食べますよね。では宿泊となるとどうでしょう?
防災キャンプでは、公園など避難所になるような場所で過ごすためにはいったい何が必要なのか、自分で考え、そして季節に合わせてどのように過ごすかをそれぞれ考えてほしいという狙いがあります。
そして宿泊体験を通して様々なことに気づき、今後に生かしていくことを1つの目的としています。  



オリエンテーションが終了し、防災さんぽのスタートです。

防災さんぽのガイドはいつもお世話になっています防災士・災害ソーシャルワーカーの稲垣さんです。

稲垣さんは曙小学校の防災教育と防災訓練のアドバイザーとしても日々曙小学校の防災の取り組みに関わっていただいています。


防災士・災害ソーシャルワーカー 稲垣 暁 氏

今回の防災さんぽは曙小学校区まちづくり協議会が作成した防災マップを元に行いました。




稲垣さんから、防災さんぽを始める前に以下の地域情報が提供されました。

・曙小学校の標高は3.5m、2階にある体育館は約7~8m。比較的標高が低い場所にある。

・曙小学校までは海からは250m、近くの川からは150mと海や川から近い位置にある。

・工業地域ということで、大型トラックなども行き交い、渋滞がある。

・曙1〜3丁目、港町1〜3丁目で住んでいる方は約5千人、昼間働いている方を合わせると約1万1千人と昼間に災害があった場合と夜にあった場合と想定人口に違いがある。



事前地域情報を聞いた後に、一同は外に。
校舎と運動場の間にあるフクギの木で防災の知識がありました。
フクギの木は最高の防災樹木だそうです。
・防火、防砂、防風、防潮、防音に最適
・水を溜めることができるぐらいの葉っぱの多さ
・材木としても活用できる
・困ったことといえば、実が臭い、実が落ちてくる

沖縄の防災の木として生活を支えてきた木として紹介してくれました。


次に着いたのは、曙地区の主要交差点。
・重量がある大型車が通る道路でヒビ割れが多い。
・埋立地で、地盤が緩く災害時は路面にヒビ割れがあったり、液状化で浸水してくる可能性がある。
・クルマ止めが避難時の盲点になっている。転んで怪我する可能性も多い。駐車場を横切るときは注意。


約50mほどある那覇市と提携している津波避難ビル。通称「UFOタワー」。
船などの管制塔などもあり、曙は物資や船と飛行機などの行き来情報を集積している重要な場所ともなっています。


・曙小学校の子どもたちの避難ルートは校門から出て、すぐのフラットな道を国道58号線へ向かい、広域避難場所である天久ちゅらまち公園へ避難するという想定となっています。しかし、多くの車や人がこの道を使用する可能性があるためにもう一つの避難ルートを使用する可能性があるのですが、その道は上の写真のように崖崩れ危険箇所となっています。

道幅も狭く、車椅子やベビーカーが止まると多くの人が避難ができない可能性もあります。



曙まち協の方々が誘導、交通整理をしてくれました。

防災さんぽが終わり、体育館へ戻ってきた参加者にパインやトマトなどの差し入れがありました。

防災さんぽの動画を作成しました。(こちらから)






子どもたちはダンボールなどで自分の寝床を作成してもらうスペースを設けました。



実際に自分のダンボールテントに宿泊した子も多かったです。


次のレポート2では避難所についてのグループワークです。(こちらから

主催:NPO法人地域サポートわかさ / 那覇市若狭公民館

共催:一般社団法人災害プラットフォームおきなわ / 曙小学校区まちづくり協議会 / 那覇市立曙小学校 / 那覇市社会福祉協議会

協力:一般社団法人HDC人も犬も猫も幸せなまち創り隊Okinawa