2012年2月6日月曜日

復帰講座「写真で知る!激動の時代」報告

2月4日に実施した復帰についての勉強会「復帰あの頃を知る」シリーズの第4弾、「写真で知る!激動の時代」無事終了しました。

講座には実に幅広い世代の方に参加していただきました。
講師の山城博明さんと同世代の方から、復帰っ子世代、またもっと若い20代の姿もあり、多くの方が「復帰」に対して関心を寄せていることを実感しました。


講師の山城さんは、復帰当時は沖縄大学の学生だったそうです。
大学に入り写真部に入部したものの、当時は学生運動まっただ中。
自然に学生運動などが被写体となり、コザ暴動や復帰闘争の写真も撮っていたそうです。

講座では、復帰前の学生運動やコザ暴動などの写真から時代を追ってみせていただきました。


復帰賛成派の集会、復帰反対派のゼネスト、通貨闘争、B52配備反対闘争、CTS反対闘争、、、
復帰前後の激動の社会状況と時代のトピックに対する県民の反応が写真を通じて伝わります。
参加者の皆さんは、真剣にスクリーンをまなざし、山城さんの言葉に耳を傾けていました。


復帰後の状況として自動車の対面通行が右側から左側に変わった730(ナナサンマル)、沖縄海洋博など、当時の様子がうかがえる興味深い写真とともにエピソードを紹介していただきました。
なかでも、海洋博記念式典のために来沖されていた皇太子ご夫妻がひめゆりの塔に訪れた際、過激派が火炎瓶を投げつけた「火炎瓶事件(ひめゆりの塔事件)」の写真は衝撃でした。

また、後半は2004年の沖縄国際大学米軍ヘリ墜落事故や2007年の教科書検定問題の県民大会など、最近の写真も織り交ぜながらお話いただきました。
「復帰」と現在の沖縄をどのように捉えるか、あらためて、つながっていることを意識させられたような気がします。



スライドショー終了後の質疑応答では、
復帰当時の政治への関心と現在の状況をどうみるか?
復帰運動を現在の視点で捉える動きはあるのか?
若い世代に伝えたいコトは?
ソーシャルメディアが発達した現代における写真の力とは?
など、熱心な質問が寄せられました。


講座に参加されなかった方にも、山城さんの写真を見ていただきたいと思い、講座の打ち合わせの時にみせていただいた画像(101枚)でスライドショーを作成しました。
(講座当日は、このスライドショーに30点ほど写真を追加)
写真についてのキャプションはありませんが、このスライドショーから講座の様子や、復帰前後の沖縄の状況を感じていただければ幸いです。



また、講座の様子はOAM(沖縄オルタナティブメディア)の協力により、USTREAM中継しました。
アーカイブをご視聴いただけるので、下の「▷」をクリックしてご覧ください。
(動画は実際の写真より青みがかっていることをご了承ください)



「復帰あの頃を知る」シリーズは今後も継続実施する予定です。
次回企画が決まりましたら、ホームページ上でご案内しますので、どうぞご参加ください。

(宮城)

→ =復帰あの頃を知る=その3「復帰闘争と反復帰論」の報告はこちら。