2021年1月6日水曜日

ネパールコミュニティ情報交換会

12月19日(日)に開催したネパールコミュニティの情報交換会の報告レポートです。

この日は、沖縄ネパール友好協会(ONFA)を中心に様々な立場の方をお招きし、現在の在沖ネパール人コミュニティーの現状、起こっている問題、今後の課題、解決策等について話し合いしました。

今回参加してくれたのは、西武門交番所長、観光危機管理研究所、沖縄県コロナ対策本部(医療従事者)、那覇市市民安全生活課外国人相談窓口、那覇市まちづくり協働推進課の方々です。

この情報交換会は、ONFAが若狭公民館に相談を持ちかけたことからはじまりました。
県外では外国人留学生や技能実習生が犯罪組織の誘いに乗ってしまいアルバイトの感覚で犯罪に加担してしまうという事例が増えている現状があり、沖縄も今後留学生が増えている中で様々な問題が起こる可能性が考えられます。

また、今年は新型コロナウイルスの影響でバイトが激減し、生活が苦しくなっている留学生が増えているので、何か問題が起こる前に未然に防ぐことができるように情報共有をする場を作りました。


情報共有会が始まる前にONFAから、「同じ地域で長く暮らしていくためにお互いのことを理解して、マナーを守って暮らしていかなければなりません。在住外国人は、ちゃんとマナーを守っている人が多いのに、一部のマナーの悪いひとたちが原因でネパール人のイメージが悪くなるのは避けたいので、この状況を放置しないためにもいま情報共有したい。ONFAだけで対応するのにも限界があるので、専門の方々と連携をとっていきたい。」との話があり、会議が始まりました。


まず、課題として、下記の内容などが挙げられました。
・留学生だけでなく在住外国人の仕事が減り、金銭的に困っている学生が多い
・ONFAが対応できる範囲では支援しているが、目の行き届かない人もいる
・コロナの影響で国に帰ることができずビザがきれて保険証を失っている人が多い
 その結果、診察やPCR検査を受けるのにお金がかかるため病院にいけない
・熱がでてもアルバイトをクビになるかもしれないとの不安から検査を受けない人もいる
・共同生活をしている学生が多いのでクラスター感染の危険性が高い
・感染予防のため窓を開けて、部屋で大騒ぎしている学生の通報が増えた
・外国語で診断書を書いてくれる病院が少なく、県外の病院で対応してもらったこともある
・コロナに感染したあとの対応が日本語で対応されるので、よく分かっていないどが挙げられました。



その中で、各専門分野から課題に対する助言や各機関が持っている情報を共有していただきました。
西武門交番からは、交通マナーや騒音に関する通報事例など、普段どのような問題が起こっているのかを共有して頂き、外国人向けに配布しているステッカーの紹介や張り紙についても紹介して頂きました。

那覇市の市民安全生活課外国人相談窓口からは、どのような相談事例が来ているのか、どのように対応しているのかを共有して頂きました。

また、沖縄県のコロナ対策本部の医療従事者からは、ネパールコミュニティーのコロナ流行、PCR検査の費用、保険証がない場合の診断、外国語の診断書についてなど、これまでの疑問や不安な点をクリアにして頂きました。


ONFAの相談にきたことがきっかけとなり開催された会議ですが、それぞれが懸念していた課題や疑問点を共有することができ、それに対して各専門分野の方が解決策を提案しながら話しを進めることができました。

今後も様々な機関と連携をとっていきながら、公民館がつなぎめの役割を果たせるように努めていきたいです。
参加してくださった皆さま、ありがとうございました。