2023年3月23日木曜日

「子どもに学ぶ」 報告

令和4年度、最後の講座を3月17日、18日に開催しました。 
お子さんの進学や進級を控えた保護者向けに、不安をなくして子どもをサポートできるようになるためのヒントとなる情報満載の講座を学習環境プランナーの佐渡山要氏を講師に迎えてお届けしました。



成長過程によって、気をつけたいポイントが異なるため、今回は中学生編と小学生編と、日を分けて開催しました。また、受講者によって、オンラインがいい人、対面がいい人がいることもわかったので、オンラインと対面のハイブリッドで開催しました。

それぞれで学んだことをお知らせしたいと思います。
まずは、中学生編。
対面7(8)名オンライン13(21)名の参加がありました。(申し込み人数)
http://tea-under.club 070-5692-4173
 
2時間たっぷり以下の項目について教えていただきました。
駆け足でしたが、しっかりとお伝えしていただきました。

1,発達課題からやる気をさぐる
2,ストレス反応と年齢ごとの相談内容
3,学びの好みを知って理解UP!
4,大脳の機能
5,記憶の仕組みを知る
6,集中できる秘密は高次脳機能にあり
7,個人差のある学びの好み
8,脳を発達させる秘密(多重機能)

1,発達課題からやる気をさぐる
中学生においてはロールモデル(憧れる存在)が必要となることで、アンケートでもロールモデルについて触れる方が多くいました。この人のようになりたい!この人に褒められたい!という存在が必要とのことです。大人として、中学生の見本や憧れとなる意識は持っていたいと思いました。

2,ストレス反応と年齢ごとの相談内容
ストレス反応は年齢によって異なった反応が出るとのことです。中学生は主に逃避傾向が出やすいととのことで、寝てしまうのもストレスだそうです。

3,学びの好みを知って理解UP!
学びの好み(認知特性)には大きく分けて2種類あるそうです。
全体像を知りたい同時処理と、順番に知りたい継次処理。この好みの違いはすごく大きいと思います。詳しく知りたい方は調べてみてくださいね。

4,大脳の機能
聞くのが苦手、話すのが苦手、使っている脳の場所が違うというから驚きです。

5,記憶の仕組みを知る
記憶のポイントは、意味を理解して、エピソードと、感情が加わると覚えやすいそうです。記憶の仕組みに重要なワーキングメモリーは、鍛えて増やすこともできるそうです。あまりのある割り算が訓練には有効だそうです。感情記憶に嫌な記憶を残さない(イヤイヤ勉強する)のもポイントだそうですよ。

6,集中できる秘密は高次脳機能にあり
事前に質問を受け付けたところ一番多かった質問は「集中力がない」というものでした。
集中力のなさには、高次脳機能が大きく関わりがある場合があるとのこと。もっともわかりやすい例をあげる睡眠不足です。睡眠が足りていないと集中するといったレベルまでいっていないそうです。また、まだ脳の機能が成長過程で、集中できるレベルにいっていないということもあるそうです。

7,個人差のさる学びの好み
学びの好み(感覚優位)は、視覚タイプ、聴覚タイプ、体感覚タイプの三つのタイプについて。本が嫌いなのは、聴覚タイプだからかもしれません。試験の度に、目で見る勉強法、聴く勉強法と、やり方を変えて実験するのもよいそうです。

8,脳を発達させる秘密(多重知能)
ここでは脳にはいろんな機能があると学びました。学校で使っている機能は2項目くらいだけど、それ以外の機能を伸ばしてバランスよく発達させるとよいそうです。

つづいて、小学生編。
対面2(4)名オンライン25(32)名の参加がありました。(申し込み人数)

http://tea-under.club 070-5692-4173


小学生のテーマは、困りごとを減らして、安心づくり

以下の6項目についてじっくり学びました。


1,発達する体
2,ストレス反応と年齢ごとの相談内容
3,大脳の機能 変化する発育環境 
4,記憶の仕組みを知る
5,自己有能感を育てよう
6,個人差のでる学びの好み


1,発達する体
スキャモンの成長曲線からは、体のことを学びました。ここでのポイントは思春期になるとホルモンが常に変化していること。4年生くらいまであがりつづけ、そのあと下がっていきます。思春期のイライラや、ストレス反応は、ホルモンの変化に体がついていけていないことによるもの、当たりまえなのだと思って受け止めた方が良さそうです。


2,ストレス反応と年齢ごとの相談内容
スポーツに熱中しすぎているのが実は、ストレスだったりすることもあるそうですよ。うまく言語化できないと怒りだすこともあるそうです。もやもやを聞いてあげることが大切そうです。


3,大脳の機能 変化する発育環境 
感情のままに動くのは、身体がうまくうごかせずイライラしているからかも。先生の話がわからないのは、脳がまだ未発達だからかもしれません。もっと早く知りたかった情報でした。

5,自己有能感を育てよう

自己有能感は、とにかく子どもを認めることです。何か続けた、やりきった、そういった成功体験がこどもの自己有能感を育てるそうです。さっそく今日から何か続けてみたいものです。


(4,6,は中学生編をごらんください。)




二日間で成長過程に知っておきたい情報をたっぷりと教えていただきました。

講師の佐渡山さんには、子どもの居場所事業で児童館の職員向けに開催した講座がとてもよかったことから、この時期に開催することにしました。今後も学習支援の際には適宜アドバイスを伺っていく予定です。(sato)


お悩みなどある方は佐渡山さんにご相談してみてはいかがでしょうか?

http://tea-under.club 070-5692-4173