2023年8月29日火曜日

なは防災キャンプ'23夏(新都心銘苅市営住宅)(2023.08.25~26)レポート1

 2023年8月25日(金)~ 26日(土)に「なは防災キャンプ'23夏」が開催されました。

場所は那覇市『新都心銘苅市営住宅』です。


夏休み中の子どもたちの思い出になるように防災とプログラムをどう掛け合わせられるかを事前調整を市営住宅住民の子どもたちの親で構成された「にじいろ会」と協議を重ね、新都心銘苅市営住宅自治会の協力のもと開催しました。

子どもたちも的を狙って楽しんでいました。


開催場所となった市営住宅では、受付前から消火訓練を実施し、若狭公民館で取り組んでいる「リッカ!ヤールーキャラバン!」のプログラムの1つ『水消火器的当てゲーム』を実施しました。
消火器の使い方や注意点を教わった後、実際に炎の的を狙って、水消火器を噴射するゲームです。




今回は市営住宅の中庭を会場に行ったので、受付もその一角にテントを設営して行いました。
受付の協力は那覇市社会福祉協議会の方々が協力してくれました。
社会福祉協議会は災害ボランティアセンターの設置・活動を行う想定となっています。



受付では参加者に「もしもカード」を記入していただきました。
「もしもカード」とは自分のことや家族との決まりごとなどを書くことにより、普段からイザ!という時の対応を考えてもらうことをねらいとして毎回受付時に記入してもらっています。



受付も終わり、防災キャンプスタートです。


主催者「にじいろ会」の東恩納さん

特製保冷パックを作成してくれました

東恩納さん親子は特製保冷パックを作成して配ってくれました。ちぎった新聞紙に水を染み込ませて、前夜から凍らせてくれたそうです
背中などに入れるとひんやりと熱中症対策にもなります。



次に防災キャンプに関して、(一社)災害プラットフォームおきなわの宮平さんより説明がありました。

防災キャンプとは「防災訓練」と「キャンプ」をかけあわせて、宿泊しながら擬似避難体験をしようという企画です。
防災キャンプには3つのルールを設けています。

①自己完結
②シーズン毎にやる
③できれば宿泊する

日帰りの訓練だと、終わったら帰宅してお風呂に入り、ご飯を食べますよね。では宿泊となるとどうでしょう?
防災キャンプでは、公園など避難所になるような場所で過ごすためにはいったい何が必要なのか、自分で考え、そして季節に合わせてどのように過ごすかをそれぞれ考えてほしいという狙いがあります。
そして宿泊体験を通して様々なことに気づき、今後に生かしていくことを1つの目的としています。  


JVOAD 明城事務局長

今回の防災キャンプには東京から特定非営利法人全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)からも2人の参加がありました。

JVOAD  小竹 (しの )リーダー

JVOADは災害時の連携・サポートを全国ネットワークで繋いでいる組織です。(詳しくはこちら


防災士・災害ソーシャルワーカー 稲垣 暁 氏


オリエンテーションが終了し、防災さんぽのスタートです。

防災さんぽのガイドはいつもお世話になっています防災士・災害ソーシャルワーカーの稲垣さんです。


稲垣さんから、防災さんぽを始める前に以下の地域情報が提供されました。

・この地域は災害のリスクは少なく資源が多い。

・もともとは米軍基地だった場所が整理されて銘苅新都心地域は作られた

・土地は安定しており、液状化の問題もないし、地盤も固い場所に建てられている。

・沿岸部や安謝川近辺から避難してきた方々の避難所となり得る場所になる可能性がある。

・市営住宅の屋上には畑があり、年中作物が収穫できるのは強みになるだろう。



新都心公園までの道のりでは、
・新都心地域は比較的新しい地域のために電線なども地中化が進んでいるが、今回の台風6号では多くの建物が停電した。住宅地への地中化はまだ進んでいない。
・新都心地域の中央道路は広く障害物も少ないため、災害時には主要道路の一つとなるだろう。
・沖縄は紫外線が強いため、建物の劣化が進みやすい。ガジュマルなども沖縄特有の建物の劣化原因になる。
・近くの那覇市民協働プラザや新都心公園は災害時の大きな資源となる。


那覇市新都心公園の緑化センター地下には那覇市最大の備蓄倉庫があります。
他にも新都心公園にはたくさんの災害時の備えがあります。(詳しくは前回の新都心公園で行った防災キャンプに記載されています。

備蓄倉庫の案内は那覇市防災危機管理課の源河さんが行っていただきました。


今回の台風6号で困ったとの声が多かったのが電気と水でした。
飲み水だけではなく、簡易トイレなども備蓄として保管されています。


稲垣さんからはテント生活は避難生活の最終手段として考えていてほしい。
実際の災害時は外国人や避難所に入れない人がテント生活を強いられたということを知っておいてほしい。と散歩の説明の中でありました。

これにて、防災さんぽは終了です。
次のレポート2では子どもたち夏休み思い出作りのために考えた夕食(流しそうめん・かき氷)・火付け体験→ぐるぐるパン作り・防災紙芝居読み聞かせ・花火です。(こちらから


【関係・協力団体】

主催: 新都心銘苅にじいろ会/ 那覇市若狭公民館 

共催:那覇市防災危機管理課/災害プラットフォームおきなわ / 那覇市社会福祉協議会 / 新都心銘苅市営住宅自治会

協力: 那覇市地域包括支援センター新都心